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業務の高速化・効率化の考え方と実装例

DX事例02_製造装置ログ解析

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製造装置が出力する「1行のログ」そのまま眠らせていませんか?

 1行の文字列を分解すれば、稼働状況・品質状態・異常兆候の把握につながります。

製造装置は状態情報をログとして出力しています。1行の文字列を、判断できる形へ変えていきます。

項目

  • 時刻
  • 温度
  • 圧力
  • 稼働状態
  • 材料投入状態
  • アラーム状態

 


見づらいだけで、判断に必要な情報はすでにログの中にあります。
 問題は製造装置が情報を出していないことではなく「読み取る仕組みがない」こと。
 1行ログには、日時、製造ロット、温度、圧力、稼働状態、アラーム、検査結果などが含まれています。項目ごとに取り出せば比較や判定に使えます。

ログ出力サイクルの補足:

・チップマウンター:1分サイクル。1台あたり判定ポイント20か所の場合、20行(20レコード)/分。3連構成では60行(60レコード)/分。

・AOI画像検査装置:検査対象基板の投入後、約20秒/検査で、CSVに1行レコードずつ蓄積。

 


管理者が見たいのは「ログ」ではなく、「今、装置がどうなっているか」です。

左側:現在の状態

  • 項目と値が一続きになっている
  • 必要な数値を簡単に比較できない
  • 時系列で変化を追いにくい
  • 正常なのか異常なのか判断しにくい
  • 担当者がログを目視確認している

右側:管理者が本当に知りたいこと

  • 装置は正常に動いているか
  • 温度や圧力は基準内か
  • 状態に変化が起きていないか
  • 対応が必要な装置はどれか

ログは短時間に次々と蓄積されます。管理者が必要なのはログそのものではなく、現在の状態、変化の兆候、対応すべき対象と時点です。

 


高度なAIの前に、まず「比較できるデータ」に変えます。
  • 文字列の中から対象項目を探す
  • 必要な部分を切り出す
  • 数値項目と状態項目に変換する
  • 日時情報と組み合わせて蓄積する
  •  

リアルタイム監視の基本は、「今の値」と「基準」を比較することです。

判定例

判定の考え方

  • 現在値と基準値の比較
  • 上限・下限による判定
  • 状態コードによる判定
  • 前回値との変化量の確認
  • 一定時間内の変化傾向の確認
  •  

 長いログを読まなくても、対応が必要な装置を判断できます。

 表示レベル

図の説明:
左図は、M-03/P-12のチャートで、結果を右の「異常」M-03/P-12 と判定しています。

管理者や現場責任者に必要なのは、CSVの全行ではありません。正常、注意、異常、未確認を集約し、どの装置、ロット、判定ポイントを確認すべきかを示します。時系列変化と判定理由を合わせて表示すると、対応の優先順位を決めやすくなります。

注:表示件数、装置名、ロット番号、グラフ値は説明用サンプルです。


 

装置ごとにログ形式が異なっても、「分解・蓄積・判定」という考え方は共通です。


 対象装置が変わっても、ログを分解し、必要な単位で蓄積し、基準や過去値と比較して判定し、管理者へ見せる基本構造は共通です。


高価な仕組みを考える前に、今あるログから何が分かるかを確認します。

 最初に確認したいのは、現在出力されているログの現物です。ファイル形式、保存場所、出力サイクル、項目の意味、現在の判断方法、管理者が見たい結果を整理します。

 その上で、項目分解、蓄積、比較・判定、可視化の順に小さく組み立てます。いきなり大規模な仕組みを前提とせず、今あるデータから判断可能性を確認することが出発点です。

製造装置は、すでに情報を出しています。その情報を、現場と管理者が判断に使える形へ変えてみませんか。